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【製造業DXカンファレンス2022レポート】製造業のDX化に向けた取り組み事例

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2022年2月03日

Topics: DX

こんにちは、
DX化を進めるのだ!という声があちらこちらの業界から聞かれる昨今ですね。
最近の製造業ではどのような動向があるのか調査しようと思い立ち、2022/1/26-28に東京ビッグサイトで開催されていました「製造業DXカンファレンス」のセミナーに参加してみました。
そこで知ったファクトリーサイエンティスト協会の取り組みと、そこから得られた気づきについて、DX推進を進めるみなさまにとって少しでも参考になればと思い、記事としてまとめてみました。


ファクトリーサイエンティスト協会の取り組み

今回私が製造業DXカンファレンスで参加したセミナータイトルは「中小製造業のDX人材育成」
講師の方はドイツに拠点をもつ制御機器メーカーで日本のスマートファクトリーの推進に携わっており、その経験の中で製造業DXのけん引役となる人を育てたいとの思いをもったことから「ファクトリー・サイエンティスト」の育成に取り組まれています。
「ファクトリーサイエンティスト」とは、ファクトリーサイエンティスト協会の定義によるとIoTデバイスから現場のデータを取得し、そのデータを活用して工場の稼ぐ力を向上させていく人材とされています。
したがってその人材育成のカリキュラムは、IoTデバイスを自分で組み立てるところから始まり、最終的には計測したデータを使ってアラートなどを利用したアプリケーション作成できるようになることを目的としています。
最終日は自分の業務における課題をIoTで解決するアプリケーションの試作品を作ってプレゼンテーションを行うとのことでした。
5日間という比較的短時間の教育プログラムではありますが、紹介されたプレゼンテーションの事例を聞いてみると、たった5日間でこんなことができちゃうんだ・・・!という印象を受けるほど、実践的な内容でした。
ファクトリーサイエンティスト協会については、以下のリンクから詳細をご確認ください。
https://www.factoryscientist.com/

DX化に取り組むメリット

セミナーを聞いた中で、これぞまさしくDX化の神髄!だと感じた事例についてご紹介します。
それはコンプレッサーのドレントラップを監視するIoTデバイスを開発したという
商社の営業さんが行った取り組みでした。
コンプレッサーの販売先でトラブルが発生すると、急な修理やメンテナンスに対応しなければならず、さらにはお客様に迷惑をかけてしまうので、その課題を解決するためにリモートモニタリングシステムを開発したとのことでした。
この事例の素晴らしい点は、このシステムを作ることによって単に自分たちの突発的なトラブル対応の負担を減らせるだけでなく、お客様に新しいサービスとして提供するということまで考えられていた点です。
DX化というと、業務の効率化という点に意識が向きがちですが、その結果として顧客体験の向上に繋がっていくことがあるんだなと、セミナーを聞きながら改めて気づかされました。
DX化を進めていくことは自分たちのメリットになるだけではなく、お客様にとっても便利なサービスに繋がっていくんですね。

製造業DX化のポイントとは・・・?

少し余談になりますが私は以前メーカーに勤務していまして、その経験から「製造業のDX」というキーワードに興味をもったので今回セミナーに参加してみた次第です。
前の会社では2000を超える規格品を製造する業務が紙ベースで回っており、データ活用の重要性がささやき始められた頃から会社としても少しずつ業務のデジタル化に取り組み始めてはいましたが、全体をデジタル化するにはすごい労力がかかるだろうなと感じていました。
また、取引先の企業に訪問する機会がたまにあったのですが、そこでもアナログなやり方で業務が回っているメーカーさんがほとんどでした。
そのような経験から、中小製造業だとかけられる予算は余裕がないし、DX化といってもどうすればいいのか、という現状になっているところがほとんどなのでは...と予想しています。

ただ、これまでの経験を振り返ってみて、DX化を進めていく上でポイントだと思うことが2つあります。

ひとつは当たり前のことではありますが、DX化に向けたシステム構築のために、実際に手を動かせる人材がいることです。
DX化を概念として理解しているだけではなく、自社システムの細かいところまで理解して、新しいシステムを構築したり、これまでのシステムを革新していくためにやるべきことを具体的に考えられるスキルをもった人材が必要です。
そのような人材がいないとなれば従業員に教育をするか、もしくは雇い入れる、ということになるわけですが、もし教育するという選択肢を取る場合、紹介しましたファクトリーサイエンティスト協会で行っている教育プログラムは、参加することで得られる価値が大きいと思います。

ふたつめはスモールスタートできる範囲から着手することです。
初めからすべての業務をどうにかしようとすると、時間や費用的なコストが大きくなってしまう上に、現場からはDX化して本当に効果があるのか?という反発を招きかねません。
まずはDX化することでどれだけ効果があるのか、ということを小さな範囲でも確認することができれば、推進側と現場側の双方でDX化を進めていきやすい環境を着実につくっていくことができます。
なるべくシンプルかつ、定量的に効果測定できそうな業務に焦点をあてて、スタートしてみましょう。

 INSIGHT LABのKakeDashiサービス

INSIGHT LABではDX化に取り組みたい企業様や団体に対して支援を行うKakeDashiサービスをご提供しております。
これまで支援させていただいた事例を振り返ってみると、やはり業務の負担を減らすということから始まることが多いですが、結果としてサービスを受ける側にとってもメリットがあるということを実感しています。
次回からはそのようなKakeDashiサービスの取り組み事例について、ご紹介していく予定です。
記事公開時にまた読んでいただけますと幸いです!

BI LAB編集室

執筆者 BI LAB編集室

BI LAB(データ活用研究所)編集室です。 BI、AI、DWHなどデータ活用に関するトレンドやニュースやコラムをほぼ毎日配信しています。押さえておきたい基本知識から、最新ニュース、事例インタビューやお役立ち情報・セミナーレポートまで、データ活用の専門家ならではの視点と情報量でお届けします。

 

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