こんにちは、donutです。
今回は少し趣向を変え、新潟のお酒とAI事情について触れてみたいと思います。
新潟県のお酒事情
新潟県は言わずと知れたお酒の名産地です。
それを裏付けるように、酒蔵数ランキングでは堂々の1位にランクインしています。
ちなみに日本酒消費量もトップです。県民のお酒愛が窺えますね。
◆酒蔵数の多い都道府県、上位10位までを詳しく紹介!全国の酒蔵マップ
また、弊社と「越後データプラットフォーム」の開発/研究を共同で行っている
新潟大学では、令和4年4月に「大学院日本酒学コース」を開設しました。
「日本酒の魅力を多角的な視点で発信できる人材育成」を目的として、県内の酒造組合と連携し、
学生達が日々日本酒の教育/研究に取り組んでいます。
「日本酒学」は世界初の学問領域であり、日本酒の醸造/発酵技術はもちろん、
流通/販売/マーケティング、日本酒の文化や歴史、健康との関わり方など、学習内容は非常に多岐にわたります。
なお、日本酒学コースでの学習や取り組みについては、過去にNHKニュースでも紹介されました。
「利き酒」について熱心に学ぶ学生達が印象に残っています。
◆新潟大学日本酒学コースで大学院生が“利き酒”の評価方法学ぶ(NHKより)
また、新潟大学日本酒学センターでは、定期的に日本酒学セミナーを開催しています。
現地はもちろん、オンライン(Zoom)からでも参加が可能ですので、
日本酒に関する知識を深めたい方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
◆令和4年度第3回日本酒学セミナーを開催します(9月22日開催予定)
日本酒×香り×AI
みなさんは好みの日本酒を探すとき、「味」や「香り」を重視する方もいらっしゃるかと思います。
そこで、人工知能(AI)を活用し、五感の中でも未知の領域である「嗅覚」を分析するツールが
あることをご存知でしょうか?
それは、SCENTMATIC(セントマティック)株式会社で開発されたAIシステム
「KAORIUM(カオリウム)」です。
◆日本酒ソムリエAI KAORIUM for Sake
人間の五感の一つでもある「嗅覚」は、個々人で感じ方も異なるため、
マーケティングが難しい領域でもありました。
プロのソムリエでも一個人の感覚や経験に頼ることが多い「香り」の判別を、
AIを駆使した分析を行うことで、生産性や品質の向上につなげたり、
印象を言葉で可視化したりすることを可能にしています。
また、日本酒は種類がとても多いことや、「どれを選べば良いのか分からない」
「酒蔵やパッケージを見てもなかなか選べない」といったマイナスイメージが先行し、
日本酒に対するハードルの高さも懸念されていました。
「KAORIUM(カオリウム)」は、インターネット上の膨大な言語表現に加え、
人の香りの感じ方を学習しています。
そこに、各日本酒の風味情報とユーザーの感性データ等を融合させることで、
AIがぴったりのお酒を推薦してくれるという、日本酒好きにとっては非常に頼もしく、
日本酒初心者にとっては有用性の高いツールになります。
AIが人間の嗅覚までも学習し、手助けをする...AIの学習能力は目を見張るものがありますね。
INSIGHT LAB×新潟大学×アーバンデータチャレンジ
「KAORIUM(カオリウム)」についてご紹介しましたが、弊社でも新潟大学との共同研究から派生した
日本酒製造に関するWebアプリ「Sake Analyzer」を開発しています。
この「Sake Analyzer」は、昨年2021年に開催された「アーバンデータチャレンジ2021」において
優秀作品に選ばれ、銅賞を受賞しました。
◆【プレスリリース】地域課題の解決を目的としたアーバンデータチャレンジにて、
INSIGHT LAB株式会社と新潟大学との共同研究が2年連続受賞(弊社HPより)
◆アーバンデータチャレンジ2021で、銅賞を受賞しました。
(新潟大学ビッグデータアクティベーション研究センターより)
アーバンデータチャレンジは、地域課題解決に資する優良な作品を表彰する参加型コンテストです。
2020年にも新潟大学と共同で新潟県のオープンデータを活用した働くママ向けのアプリ
「ガタリコ」を開発し、同コンテストで金賞を受賞しています。
INSIGHT LABと新潟大学との共同研究により、ビッグデータを活用した更なる活性化が期待されています。
酒の陣、再来
話題は変わりますが、新潟県で2019年の開催を最後にコロナウィルスの影響で自粛されていた
「にいがた酒の陣」が「にいがた酒の陣NEXT」と題し、2022年10月に新たな形で
開催されるというニュースが舞い込んできました。
◆新潟の日本酒を楽しんでもらうイベント10月開催へ 新潟市で(NHKより)
コロナ禍での開催ということもあり、人数制限といった様々な制約はあるものの、
新潟の酒蔵が一堂に集結するビッグイベントが新たな形で再開されることは
嬉しいニュースといっても良いでしょう。今から開催が待ち遠しいですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。