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より一歩進んだ防災対策を。デジタル技術を活用した防災DXについてご紹介

執筆者 donut 更新日時 2024年1月31日

こんにちは、donutです。

遅ればせながら2024年初ブログとなりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします!

そんな今回は、防災DXについて触れていきたいと思います。

防災DXについて

防災DXは、地震や津波、台風などの大規模災害発生時に備え、様々なデジタル技術を駆使した
人命を守るための取り組みです。

2022年にはデジタル庁を中心に地方自治体や各協議会や民間企業へ参加を呼びかけ、
「防災DX官民共創協議会」が設立されました。

<参考>
防災DX官民共創協議会

そんな防災DXには以下のメリットがあります。

<メリット>
◎緊急情報の即時伝達により、被害を最小限に防ぎ、各地域の被害状況や
 被災者の情報収集/伝達がスムーズになる
 →ひとたび災害が発生するとインフラが麻痺し、重要な情報伝達が
  困難になる可能性が想定されます。
  この影響で住民の避難が遅れたり、何も知らないまま危険区域へ
  近づいてしまい、土砂崩れなどの二次災害を招く恐れがあります。
  防災DXが普及することで、被害状況や緊急情報の伝達がネットワークを通じて
  リアルタイムかつ迅速に共有されるため、被害拡大を抑止することができます。
  また、必要な地域に対して人員や支援物資を送ることも可能です。

◎罹災証明書の発行作業など、被災者に対する行政サービスが均一化できる
 →一元化されたシステムを活用した罹災証明書のデータ管理をはじめ、
  自治体が提供する行政サービスを均一化し、迅速なサービス提供が
  可能となります。
  また、避難所へ避難中の住民に対してマイナンバーカードや免許証などを
  活用した情報管理を行うことで、避難所での安否確認や収容人数の集計作業を
  スムーズに行うことができます。

このように、防災DXの普及が進むことで、より効率的で公平な防災対策が可能となります。

なお、デジタル庁では防災や災害発生時に活用できるアプリやシステムサービスを
まとめた「防災DXサービスマップ」を公開しています。
マップ内では「平時、切迫時、応急対応、復旧・復興」の4つの段階に分けて
サービスを掲載、現場で必要なサービスの情報を迅速に取得することができます。

<参考>
防災DXサービスマップ(デジタル庁より)

防災DXが抱える課題

2011年に発生した東日本大震災では、主に津波によって約2万人以上の命が奪われ、
未曾有の大災害となったことが記憶に新しいです。
この段階で津波の危険性が事前に広く周知されていれば、より多くの命が
救われていたかもしれません。

東日本大震災をはじめ、現在までに発生した災害をきっかけに防災意識が向上したことで、
防災DXを活用した様々な対策が提案/提供されていますが、実現までにはいくつかの課題を
クリアする必要があることも現状にあります。

<主な課題>
◎最先端技術導入の遅れによるDX人材育成不足
 →情報技術を活用した防災策がまだ新しく、完全に理解できる
  DX人材が少ないことも課題の一つです。
  特に、AIやICTを理解できる専門家の育成が求められています。
  また、最新の技術やシステムを常に取り入れるための研究開発も
  積極的に行っていく必要があります。

◎システム構築と維持費の負担
 →防災DXを実現するためには、大規模なシステム構築と維持が不可欠です。
  しかし、構築の規模によっては費用がかさみ、多くの時間や人材が
  必要となります。
  これらの負担を解消するため、様々な対策が検討されています。
  その一つとして、協力企業とのパートナーシップ協定です。
  IT企業などと連携することで、より効率的なシステム開発と
  維持の実現化が期待されます。

  ※一例として、新潟県のローカルテレビ局であるBSN新潟放送局では、
   各自治体と防災パートナーシップ協定を締結し、災害発生時に
   迅速な情報提供を行っています。

   <参考>
   ◆防災パートナーシップ協定(BSN新潟放送より)

 

企業における防災対策

企業における主な防災対策は、以下の2つがあります。

 ◎防災対策
  →企業によって対策は異なってくるかと思いますが、主に以下が想定されます。

   ・防災マニュアルの作成及び周知徹底
   ・従業員の安否確認システムの導入
   ・各拠点で災害備蓄品の準備及び防災訓練の実施

   また、社内ネットワークで災害対策に関するコーナーを立ち上げ、
   防災活動や情報などを随時社員同士で共有することも一つの
   対策として挙げられます。

   
 ◎事業継続計画(Business Continuity Plan)
  →事業継続計画(BCP)は、災害等の緊急事態が発生した時に、
   事業を継続/復旧させるための計画や対策です。
   事業継続計画を策定するためには、災害が発生したとしても
   継続しなければならない業務の選定をはじめ、
   優先的に復旧させたい業務や場所、復旧後の保守作業に関する内容などを、
   範囲を分けて決めることも重要になってきます。
   なお、BCPは自然災害だけでなく、国内外で発生するテロや重大事件、
   新型コロナウイルスの感染拡大も事業継続に多大な影響を与えてしまうため、
   BCPの対象となり得ます。

 <参考>
 ◆BCP(事業継続計画)とは(中小企業庁より)

たとえ自社が災害による被害がなかった場合でも、協力会社や取引先の企業に
被害があった場合、事業継続にも影響を及ぼす可能性が想定されます。
また、どんなに入念な対策を講じていても、マニュアル通りにはいかないこともあります。
そのような事態に直面した場合でも、企業の被害を最小限に抑え、継続/復旧に向けて
「防災」について考え、取り組んでいく必要があります。


今回は防災DXや企業における防災対策についてご紹介しました。

2024年1月1日、新年の幕開けを祝うはずの元日に襲った大地震は石川県をはじめ、
新潟県内でも大きな被害をもたらしました。

donutが在住する地区では道路の地割れや液状化の被害に見舞われた家屋や店舗も
多くありましたが、少しずつ復旧作業が進み始めています。
それと同時に、「災害は行事やお祝い事など無関係に、誰にでも突然降りかかってくる
可能性があること」をまざまざと思い知らされました。

だからこそ、今個人や企業でできる防災対策について改めて考える機会なのではないかと思い、
今回のブログを執筆しました。

防災DXを通して被災地だけでなく、日本の防災対策がより一層強化されていくことを願っています。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

donut

執筆者 donut

生まれも育ちも新潟県新潟市。ビッグデータを基盤としたINSIGHT LABのビジョンや新潟の活性化事業に惹かれ、入社。趣味はカフェ巡りとゲーム、水族館にも行きたいです。

 

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