こんにちは、donutです。
今回はビッグデータの分析/活用を主流とする弊社にとって欠かすことのできない
「データエンジニア」について触れていきたいと思います。
データエンジニアとは?
データエンジニアは、「データ活用のための基盤を作るエンジニア」です。
主な役割は「データを活用するために、データを整理すること」であり、
その整理のためにデータ管理の基盤を作っています。
スマートフォンの普及やIT技術の発展により、各企業には膨大なデータが集まりやすくなりました。
しかし、「データ整理の基盤」がなければデータの分析や利活用は困難となる可能性が懸念されています。
ちなみに、データエンジニアと混同されやすい職種として、「データサイエンティスト」があります。
どちらも「データを活用するために欠かせないデータの専門家」という点は
共通していますが、以下のように役割が異なっています。
・データエンジニア
→データの整理が主な役割であり、そのためのインフラやシステムを構築する。
・データサイエンティスト
→データを分析し、どう活用するのかを導き出したり、意思決定をサポートする。
データエンジニアの増加に向けて
日本ではIT需要の急速な伸びやIT業界の急成長に伴い、後述するデータエンジニアを含め、ITエンジニアの人材育成が追い付いていない状況です。
これに比例して、IT人材不足に陥る可能性が懸念されています。
また、経済産業省の統計によると、2030年にはIT人材の不足数が最大で約79万人になるという試算も出ています。
◆IT人材需給に関する調査(経済産業省より)
しかし、コロナ禍においてもITエンジニアの求人倍率(求職者1人あたりの求人数)は高く、
他の職種を上回っています。
◆転職求人倍率レポート(2022年7月)(dudaより)
さらに、ITエンジニアには「将来性・専門性が高く自由な働き方もできる」という特徴があります。
ITエンジニアに求められるITスキルは、最先端の技術を扱う専門性の高い職業であるため、
代替されにくく、市場価値の高い職業ともいえるでしょう。
このため、「エンジニアは難しい」「専門的な知識が必要」というハードルの高さも
IT人材の育成や増加に伸び悩む要因ではないかと考えています。
この状況を打破するべく、株式会社ジールでは、データエンジニアの増加に向けた
コミュニティ「Cloud Native DataEngineer Community」を先月8月24日に発足しました。
◆日本のクラウド業界のデータエンジニアリングを牽引する 5 社が
「Cloud Native DataEngineer Community」を発足(株式会社ジールより)
このコミュニティでは、以下の企業が共同で発足したもので、ITエンジニアに対して
データエンジニアの仕事の理解や魅力を伝えることを目的としています。
・クラウドエース株式会社
・クラスメソッド株式会社
・株式会社ナレッジコミュニケーション
・株式会社メソドロジック
また、専門職としての地位向上や、必要なスキルを習得できる機会などを
提供していくと共に、コミュニティやセミナーを通じて新卒採用や中途採用への
積極的な啓蒙活動も行い、未来のDX推進に不可欠なデータエンジニアの増加が期待されています。
データエンジニアの業務内容
データエンジニアの主な業務内容としては以下があります。
①データの収集・蓄積
②データの加工と整理
③データ基盤の開発・構築・運用・可視化
④AIや機械学習のマネジメント
①データの収集・蓄積
→大前提として、「データを収集・蓄積すること」がデータエンジニアとしての
第一歩になります。ビジネスに必要となるデータをどのような形で集めていくのか。
必要なデータ、あるいは必要となるであろうデータを的確に収集・蓄積していきます。
②データの加工と整理
→①で収集・蓄積されたデータは当然そのままでは活用できません。
この状態のデータはいわゆる「バラバラの素材」です。
データを活用するための前段階として、形式を統一することは勿論、
破損したデータや正確さに欠けるデータなどを特定、修正する作業を行います。
③データ基盤の開発・構築・運用・可視化
→②で整理されたデータは、まだ文字や数字の羅列の状態であり、
そのままでは活用できません。そこで、データを経営戦略などに活用できるよう、
目に見える形に可視化していきます。
この時、「BI(ビジネス・インテリジェンス)ツール(※)」を使用することもあります。
そして、データの収集、蓄積、加工、可視化の作業を効率的に行い、。
データ活用を推進するための「データ基盤」の開発・構築・運用も
データエンジニアの重要な仕事です
(※)企業に蓄積された大量のデータを集めて分析・見える化し、
経営や業務をサポートするためのソフトウェアです。
代表的なソフトウェアとしては、「Qlik Sense(クリックセンス)」
「Tableau(タブロー)」などがあります。
<参考>
◆Qlik Sense(クリックセンス)
◆Tableau(タブロー)
④AIや機械学習のマネジメント
→膨大なデータの分析や活用のためには、AIや機械学習が欠かせません。
これらのプログラミングの運用・改善作業もデータエンジニアの仕事になります。
また、AI(人工知能)を活用する際には、AIの学習のために必要なデータを
整えることも重要な役目です。そのため、「システムを作って完成したので終了」
ではなく、システム内のデータを逐次増やし、より高精度な分類・分析が
行えるようにしなければなりません。
データエンジニアを目指すには?
データエンジニアは、データを整理するための基盤作りや、
AI・機械学習を運用するためのインフラに関連するものなど、
様々な知識とスキルが求められます。主なスキルとしては以下になります。
①プログラミング
②データベース、SQL
③インフラ、クラウド
④分散処理
①プログラミング
→データエンジニアにも基本的なプログラミングスキルは欠かせません。
もし、未経験からデータエンジニアを目指す人は、いきなりデータエンジニアの
勉強をするのではなく、まずはプログラミングの基礎知識を身に付け、
実際にコードを書いてみることから始めるのが良いでしょう。
データエンジニアに必要なプログラミング言語は以下になります。
・Python(パイソン)
・Java(ジャバ)
・Scala(スカラ)
ちなみに、オンライン上でプログラミングを学習できるコンテンツとして
「Paiza(パイザ)」があります。donutもよく利用していますが、1本3分程度の動画で
実際にコードを書きながら手軽に学ぶことができるのでとても重宝しています。
◆paizaラーニング
②データベース、SQL
→データエンジニアは大量のデータを取り扱うため、データベースの構築や管理に関する
知識や経験が必要です。また、データの抽出や加工などデータベースを操作するための言語
「SQL」の習得も望ましいでしょう。
(なお、SQLについても前述したpaizaラーニングで学習が可能です)
③インフラ、クラウド
→データの分析基盤を作るため、インフラストラクチャやクラウドに関するスキルも必要です。
近年ではデータベースシステムにAWSやGCPなどクラウドサービスを導入する
企業が増えたため、クラウドプラットフォームの知識も身につけた方が良いでしょう。
④分散処理
→膨大な情報を扱うためには、複数のコンピュータに処理を分散させるスキル
「分散処理」が要求されます。この処理を行うことで、コンピュータ1台あたりの負担を
軽減することが可能です。また、処理スピードがアップするため、作業がスムーズに
進められるというメリットもあります。
INSIGHT LABのデータエンジニア
今後ますますの需要が期待されるデータエンジニアですが、弊社でも様々な技術を持つエンジニアが多く在籍しています。
弊社コーポレートサイト内においても在籍社員のインタビュー記事を掲載しています。
こちらの記事をあわせてお読み頂くことで、データエンジニアに関する
解像度も高まるかと思います。気になった方は是非記事を読んでみてください。
そして、弊社ではデータエンジニアを積極的に採用しています。
詳細は弊社の採用情報に記載していますのであわせてお読み頂ければと思います。
今回のブログを読んで少しでもデータエンジニアに興味を抱いた方が
いらっしゃれば幸いです。皆様のご応募お待ちしております!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。