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自治体のデジタル化取り組み事例ご紹介

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2022年3月10日

こにゃにゃちわ~!

ふるさと納税を数年前から始めたのですが、今年はとても驚いたことがありました。
「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」に必要な身分証明書の提出が自治体によってはスマホからできるようになっており、とても楽になっていたことです。
従来は申請時に身分証明書のコピーをとって、申請書に貼り付けて、必要事項を記入して...という作業が寄付した自治体ごとに必要でした。
それが自治体によってはスマホで身分証明書の提出ができるようになっており、あとは書類を封筒に入れて発送したら完了。
ぐうたらな私にとってはかなりありがたい変化でした。

自治体のデジタル化取り組み事例

このような自治体によるデジタル化の取り組みが増えてきたことを実感したこともあり、他にはどのような取り組み事例があるのか、気になり調べてみました。
そこで今回の記事では、私が興味をもった自治体のデジタル化事例を2つご紹介したいと思います。

今回の記事は以下の方にぜひ読んでいただきたいです!
・オープンデータの公開がなかなか進まず悩んでいる自治体のご担当者様
・リモートワークが組織になかなか普及しなくて悩んでいる方
・組織のデジタル化について取り組みを模索されているご担当者様

ご紹介事例①:データ利活用研修(茨城県つくば市)

ひとつ目にご紹介する事例は茨城県つくば市で行われている「データ利活用研修」です。
つくば市では人事研修において職種ごとに必ずデータ活用の研修を受けることが必須という、全国でもユニークな取り組みを行っています。
具体的な研修の一例としてはGIS(地理情報システム)を利用したワークショップです。
このワークショップでは、災害時に高齢者など、救助に人手が必要な人を守るために地理と個人情報を組み合わせた避難を考えるなど、政策にデータを活用するための実践的な方法を学ぶそうです。
※参考URL :https://www.city.tsukuba.lg.jp/shisei/joho/1008026/1008220/1012067.html(つくば市Webサイトへ移動します)

このような取り組みを行うことで、データを活用するとはどういったことなのか、という理解度が向上します。そしてデータ活用の理解度が高まれば、「このデータがあればこんな活用できるのでは」という発想を持てるようになり、ひいてはオープンデータの質の向上に繋がっていくことが期待できます。
2016年に「官民データ活用推進基本法」が施行されて以来、国と地方公共団体がオープンデータに取り組むことが義務付けられました。
この法律によってオープンデータが増えてきてはいるものの、公開されたデータを見ると何年か前に公開してそれっきりになっていたり、扱いにくい形式で公開されていたり、ということがよくあります。
つくば市のようにデータを実際に活用する具体的なイメージを持つことで、公開されたデータが活用され、そしてさらにオープンデータの質が向上する、という好循環を生み出すことに繋がることが期待できます。

ご紹介事例②:テレワーク推進(佐賀県)

続いてご紹介する事例は佐賀県のテレワーク推進についての取り組みです。
2022年の現在、テレワークを推進するぐらい当たり前...と思われるかもしれませんが、佐賀県がテレワークを導入したのはなんと2008年。
まだまだ職場まで行って仕事をするのが当たり前、という状況だったときからテレワークに取り組まれていたそうです。
ただし最初からすんなりと活用されたわけではなく、最初の数年間は利用者が増えないことが課題となっていました。
そのような課題を解決するため、テレワークを利用するときに「育児のため」といった理由は特に必要ない、ということをアピール。
さらに在宅勤務以外にも、サテライトオフィス、モバイルワークといった働き方もできるように環境を整え、現在では全職員の三分の二にあたる職員の方がテレワークを利用しているそうです。
※参考URL :https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00353872/3_53872_40080_up_kssx6sq8.pdf (佐賀県Webサイトに移動します)

働く場所を自由に選べるということは、働く側にとってのメリットはさることながら、人を雇う側にとっても「多様な人材を確保できる」という大きなメリットがあります。
以前書いた2040年問題に関する記事でも述べましたが、これからは高齢者の増加と比較して、働く世代がどんどん少なくなっていくと予測されている時代。
そのような状況の中でますます高度化・多様化していく行政ニーズに応えるためにも、優秀な人材を確保していかなければなりません。
テレワーク環境があるということは、子育てや介護をしなければいけない人が働き続ける上でとても大きなメリットです。
さらにこれから若手の職員を採用する際にも、佐賀県で働く魅力のひとつとしてPRできます。
今回ご紹介した佐賀県の取り組みでは、単に制度を作って終わりではなく、環境整備と職員の意識改革まで取り組まれ、成果を生み出している点が素晴らしいと感じました。

参考文献&次回の記事

組織のデジタル化を進めていく上で「教育」、そして「人材の確保」は欠かすことができない重要なポイントだと思い、今回は2つの事例をご紹介いたしました。
ちなみに今回は「まるわかり!行政のデジタル化」というムック本(日本経済新聞出版)を参考にしています。
このほかに紹介されている事例もありますので、ご興味ありましたらぜひチェックしてください。

また、INSIGHT LABではDX化に必要なソリューションをお客様の状況に合わせてご提供するデータ利活用の総合支援サービス「TERASU」をご提供しております。
次回の記事ではDXの初めの一歩を支援する「KakeDashi」として支援しました新潟県妙高市様の事例をご紹介いたします。
記事公開時にまた読んでいただけますと幸いです!

 

BI LAB編集室

執筆者 BI LAB編集室

BI LAB(データ活用研究所)編集室です。 BI、AI、DWHなどデータ活用に関するトレンドやニュースやコラムをほぼ毎日配信しています。押さえておきたい基本知識から、最新ニュース、事例インタビューやお役立ち情報・セミナーレポートまで、データ活用の専門家ならではの視点と情報量でお届けします。

 

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