こんにちは~!皆様、いかがお過ごしですか?Sophyです。
最近、コロナウイルスやインフルエンザといった感染症が相次いで流行していますね。新潟県の一部地域では小中学校で学級閉鎖が起きるほどだとか。手洗いうがいを徹底して、感染症対策は万全にしていきましょうね!
さて、今回のブログのキーワードは「医療DX」、医療現場におけるDX推進の現状について調べていきたいと思います。
医療DXとは?
数年前からよく耳にするようになった「DX」という単語、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で、デジタル技術の活用によりビジネスや社会、生活を変革(Transform)することを指しています。
医療分野においてもデジタル技術を活用することで、サービスの効率化や質の向上を図り、最適な医療の実現に向けて基盤整備を推進しています。厚生労働省では、医療DXを以下のように定義しています。
「医療DXとは、保険・医療・介護の各段階において発生する情報やデータを、全体最適化された基盤を通して、保険・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図り、国民自身の予防を促進し、より良質な医療やケアを受けられるように社会や生活の形を変えること」 参照:医療DXについて
医療DXビジョン2030
政府は、少子高齢化が進む日本において保険・医療情報の利活用を推進することは非常に重要であるとしています。また、コロナウイルス感染症流行時に医療情報収集が不十分であったと認識したことで、これらの課題解決に向けた体制の整備を推進しており、2022年5月に「医療DX令和ビジョン2030」と題し、情報のあり方を根本から解決するため、以下3つの取組を同時並行で進めることを提言しています。
(1)全国医療情報プラットフォームの創設
ワクチン等の予防接種、処方箋、電子カルテといった医療全般にわたる情報について、共有・交換できる全国的なプラットフォームのこと。マイナンバーカードで受診した患者は、本人同意のもとこのプラットフォームを活用して医師や薬剤師に情報を共有することでより良い医療の受療に繋げる。さらに、同意書や承諾書など本人の署名が必要な書類については、マイナンバーカードによる電子署名を活用することでデジタル化を促進、医療現場の負担軽減を図る。
(2)電子カルテ情報の標準化等
電子カルテ情報の標準化を図ることを目的として、国際標準となりつつあるHL7 FHIRを活用し、共有すべき項目の標準コードや交換手順を厚生労働省が定める。まずは、診療情報提供書、退院時サマリー、健診結果報告書の3文書・6情報を対象とし、順次拡大を図る。
この取組では、HL7 FHIRの活用による厚生労働省標準規格となった項目のみが共有されるため、電子カルテ未導入またはHL7 FHIR未導入の医療機関では連携が図られない。そのため、電子カルテそのものの標準化を推進している。具体的には、2026年までに80%、2030年までに100%の普及率を目標としており、そのための施策が行われている。
さらに、上記の情報は医療の最適化やAI等を活用した新しい医療技術の開発、創薬のために活用することが検討されており、そのための観点からの項目や技術標準の整備も進められる。
※HL7 FHIR:HL7は保険医療情報の交換にあたっての標準規格のことで、HL7 FHIRはいくつかある規格のうちの一つ。WEB通信での連携を想定した次世代の標準フレームワークのこと。
(3)診療報酬改定DX
現行のシステムでは、診療報酬改定のたびにレセコン等の改修が行われることから、医療機関やベンダーの負担となっている。この取組は、ベンダーの作業負担軽減を目的として、各ベンダーが共通して活用できる「共通算定モジュール」の作成及び導入を進めようというもの。診療報酬改定の際には、当該モジュールの更新のみで対応できる。
さらに、「診療報酬改定の施行日を後ろ倒しにし作業集中月を解消すること」、「業務システムのDX化を通じた医療保険制度全体の運用コストを削減し、保険者負担の軽減を図ること」も提言されている。 参照:医療DX令和ビジョン2030
今回は、医療現場におけるDX推進の現状について調べましたが、DXに取り組まなければいけないのは、どの業界も同じなのだと改めて感じました。DXを推進するにあたり、新たな技術の導入はもちろん、セキュリティ面の強化やIT人材の育成など、課題は増えていくと思います。一つ一つの課題をしっかりと可視化し、解決させながら進めていきたいですね。