皆様ごきげんよう、Sophyです。
少しずつ暑さを感じる日が増えてきたなと思っていましたが、そろそろ梅雨の時期。気温は落ち着きそうですが、湿度がぐんっと高くなりそうですね。
さて、今回のブログでは、GX(グリーントランスフォーメーション)について調べてみました。概要をサクッと書かせていただきますので、最後までお付き合いいただけると幸いです。
なぜ「GX」が注目されているのか?
GXが注目される理由としては、気候変動問題やエネルギー安定供給の確保、経済成長と産業競争力の強化といった多岐にわたる要因があげられます。
具体的な点を以下に記載します。
■気候変動問題への対応
日本を含む世界各地での異常気象や大規模な自然災害の影響によって、世界的に脱炭素の機運が高まっており、カーボンニュートラル(CN)目標を表明する国が増加しています。期限付きカーボンニュートラルを表明する国や地域は146にもおよび、世界GDPの約90%を占めるに至っています。日本も2030年度の温室効果ガス46%削減や2050年カーボンニュートラルの実現という国際公約の達成に向け取組を進めています。
■エネルギー安定供給の確保
ウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化を契機に世界のエネルギー情勢は一変、エネルギー価格の高騰や需給ひっ迫が生じるなど、エネルギー安全保障上の課題が再認識されました。安定的なエネルギーの供給は国民生活や社会・経済活動の根幹であり、将来にわたって安定的にエネルギーを確保するためには、クリーンエネルギー中心の需給構造へ転換する必要があるとされます。GXは、このエネルギー需給構造の転換そのものを意味し、エネルギーの安定供給にもつながる取組として注目されています。
■経済成長と産業競争力強化への機会
化石エネルギー中心の産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へと転換することで、エネルギーの安定的な供給の確保につながるだけでなく、日本の経済を成長軌道へ戻す可能性を秘めています。日本企業は、脱炭素関連技術において技術的な強みを有しており、この強みを最大限活用することで脱炭素分野で新たな市場を創出し、日本の産業競争力の強化および経済成長を実現していくことが求められています。
GXとは?
そもそも「GX」とは何でしょうか。
GXとは、グリーントランスフォーメーション:Green Transformationの略で、主に化石燃料に依存した社会から、太陽光や風力、水素などのクリーンエネルギーを中心とした社会・産業構造へ転換し、温室効果ガスの排出削減と経済成長の両立を目指す取り組みや、そのための社会全体の変革を指します。
似た言葉に、DX(デジタルトランスフォーメーション)がありますが、DXはデジタル技術による業務や価値創出の変革を指します。DXの推進は、エネルギー需給や生産プロセスの最適化・AI技術活用などの面で必要不可欠であり、両者が相互に補完し合うことで、持続可能な社会の実現に繋がります。
日本におけるGX推進戦略
GXに関する取り組みはいくつかあるのですが、今回はGX推進戦略に関して記載させていただきます。
GX推進戦略は、政府が2050年カーボンニュートラルの実現と経済成長の両立を目指し、エネルギー転換や産業構造の変革を計画的に推進するために策定した国家戦略のことです。
1.エネルギー安定供給の確保
- 徹底した省エネルギーの推進
- 再生可能エネルギーの主力電源化
- 原子力の安全活用
- 水素やアンモニア、カーボンリサイクル燃料など各分野の研究開発・設備投資
2.成長志向型カーボンプライシング構想
- GX経済移行債を活用した先行投資支援
- 段階的なカーボンプライシング導入
- 新たな金融手法の活用
- 国際展開戦略
- 社会全体のGXの推進
各項目の詳細については、参考資料をご参照ください。
最後に
GXは、脱炭素社会の実現に向けてエネルギーや産業、社会全体をクリーンで持続可能な方向へ変革する取り組みです。一見、企業や自治体が取り組む活動と捉えがちですが、私たちの暮らしの中でも実践できることはいくつかあります。持続可能な社会に向けて、自ら考え行動していきたいですね。