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家計調査の話

執筆者 donut 更新日時 2022年3月14日

こんにちは、donutです。

3月になり、次第に春めいた陽気が続くようになってきました。
とはいえ、朝と夜はまだまだ寒いので服装選びには気を付けないといけませんね。

さて、今回は統計データの一つとして知られる「家計調査」について触れてみたいと思います。

家計調査とは?

家計調査は総務省統計局が昭和21年から実施している統計調査のひとつです。
全国の世帯を対象に家計収支の実態を調査・把握し、景気動向の重要な要素である「個人消費の動向」などを
国の経済政策や社会政策立案のための基礎資料を得ることを目的としています。

いわば、一般家庭で普段記録している家計簿を定められた期間で集計・取りまとめた上で国へ提出し、
その統計を調査するものになります。

◆家計調査(総務省統計局より)

家計調査の対象と主な内容

家計調査の主な調査対象は以下となります。

 ◎施設等の世帯及び学生の単身世帯を除いた全国の世帯
  →全国の世帯から層化3段抽出法(※)を用いて約8000~9000世帯が選ばれています。
   (※)第1段:市区町村→第2段:単位区→第3段:各世帯のように、
     段階的に絞り込みながら無作為に調査対象世帯を抽出します。

また、調査対象の世帯は以下の3種類に分類されます。

 1)勤労者世帯
 2)無職世帯(年金受給者など)
 3)その他の世帯(個人営業世帯)

 ※勤労者世帯と無職世帯については「日々の家計上の収入および支出」、
  その他の世帯については「支出のみ」を調査しています。
  二人以上の世帯は6か月間、単身世帯は3か月間調査を行います。

調査方法としては、対象となった世帯が以下のいずれかの方法を用いて
「家計簿」をはじめとした4種類の調査票を記入する形で行います。

 1)指定された調査システムへログイン、電子調査票の入力を行い、インターネット経由で提出する。

 2)指定の調査用紙へ記入し、後日調査員が自宅へ伺い回収、または郵送で提出する。
  ※地域によって担当機関や担当者も異なるため、もし調査依頼の通知が
   自宅へ届けられた場合は、指定された機関まで確認が必要です。

 <主な調査内容>
 ・家計簿:日々の収入・支出,購入数量など
  ※収入については勤労者世帯及び無職世帯が対象です。
 ・年間収入調査:過去1年間の収入状況について記入
 ・貯蓄等の調査:貯蓄や負債の状況、住宅などの土地・建物の購入予定に関して回答
 ・世帯に関する調査:世帯構成,世帯員の年齢,職業,住居に関する事項など

上記をベースに全国の世帯で集計された調査結果は、以下の目的で様々な機関、省庁で利用されています。

 ・経済や景気動向の把握、生活保護基準の検討
 ・消費者物価指数の品目選定、及びウエイト作成などの基礎資料
 ・地方公共団体、民間企業や研究所、労働組合などでも利用される。

なお、懸念事項としてよく挙げられる各世帯で集計された内容は、統計法という法律に基づいて保護されます。
これは、統計法第40~41条において規定されており、調査によって知り得た情報の利用・提供の禁止や、
集計完了後は定められた方法で情報が処分されるため、法律に基づいて厳重に保護されています。

 ◆統計法(e-govより)

 ※前述した内容に関しては、統計局のFAQでも分かりやすくまとめられていますので、
  あわせて参照いただくことで家計調査についてより深い理解が得られるかと思います。

 ◆家計調査に関するQ&A(総務省統計局より)


話は変わりますが、家計調査に関連した話題として、新潟県新潟市におけるラーメンの消費量が日本一に
輝いたというニュースが舞い込んできました。

 ◆「ラーメン外食費」新潟市が初の1位獲得「歴史に残る転換点」

2020年まで山形県山形市が8年連続で1位を堅守していましたが、
なんと300円という僅差で新潟市が1位の座を掴み取りました。
コロナ禍で外食の頻度が減る中でも、デリバリーや自動販売機を利用した
販売を促進したことが全国消費量1位に押し上げた要因ではないかと分析されています。

新潟県内や市内にはラーメン店がとても多く、定期的にテレビや
新聞での特集や雑誌が刊行されていることもあり、ある種のソウルフードになっています。

ちなみに、過去のブログにおいてもカップ麺の支出金額に関する
統計結果について私が言及した記事を掲載しています。
カップ麺に続いてラーメン外食費(中華そばにかけた外食費)でも
1位を取ってしまう新潟県民、底知れぬラーメン愛が窺えますね...

◆お米とカップ麺の話(INSIGHT LABブログより)

家計調査というとあまり聞き慣れない単語ではありますが、
日常生活で馴染み深い家計簿ともつながりがあることはもちろん、
様々なモノの消費量を統計結果から知り得ることができるのも醍醐味ではないかと思います。
ビッグデータやオープンデータ等とあわせて積極的に活用していきたいですね。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

donut

執筆者 donut

生まれも育ちも新潟県新潟市。ビッグデータを基盤としたINSIGHT LABのビジョンや新潟の活性化事業に惹かれ、入社。趣味はカフェ巡りとゲーム、水族館にも行きたいです。

 

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