こんにちは、riceです。
昨年、Instagramを運営するMeta社が10代を対象とした利用制限を始めたことで話題となり、ついに日本でも2025年1月21日より導入されました。【制限】と聞くと、「自由度が低くなって嫌だな...、不便だな...」とマイナスな捉え方をしてしまいがちですが、実際はどういったものなのでしょうか？
ティーンアカウントとは？
ティーンアカウントは、10代利用者の安全な体験を実現するための仕組みとして「保護者」と「10代利用者」のことを考えて開発された機能です。
13歳から17歳の利用者は自動的にティーンアカウントに設定され、16歳未満の利用者が設定を変更する場合は保護者の許可が必要になります。
（Instagramの利用は13歳以上が基本条件）
2024年9月から米国、イギリス、カナダ、オーストラリアで提供が開始され、2024年末にはEUにも範囲が拡大し、日本でも2025年1月21日より導入されました。
今や小中学生がスマホを持つことは珍しくなくなりましたよね。
未成年者がSNSを通して犯罪に巻き込まれるニュースを見聞きしたり、長時間の使用が気になったりと、保護者の心配事は増えるばかりです。
こうした背景を踏まえ、10代の利用者が安全にInstagramを利用できることを目指し、その保護者が子供のSNS利用に抱く懸念点に応えるための機能がティーンアカウントです。
画像出典：Meta
機能は？
提供された保護機能は以下です。
非公開アカウント
デフォルトのアカウント設定は非公開となり、新しいフォロワーからのフォローリクエストを都度承認する必要があります。フォロワー以外が投稿を見たり、コメントをしたりすることはできません。この設定は、すでにInstagramを利用している16歳未満の利用者と、18歳未満の新規登録者に適用されます。
メッセージの制限
自身がフォローしている、あるいはすでに繋がっている相手からのメッセージしか受け取ることができません。
不適切なコンテンツの制限
「不適切なコンテンツをコントロール」の設定で最も高いオプションが自動的に適用され、暴力的な表現や美容整形を勧める内容といった、未成年者にとって不適切なコンテンツが制限されます。
制限されたやり取り
未成年のユーザーがフォローしているアカウントのみ、タグ付けやメンションが可能となります。
また、いじめ対策の機能として、最も制限の高い非表示ワードを自動的に適用し、コメントやメッセージ（DM）のリクエスト内に含まれる攻撃的な言葉やフレーズがフィルタリングされます。
利用時間のリマインダー
1日の利用時間が60分を超えると、アプリを閉じることを促す通知が届きます。
スリープモード
午後10時から午前7時まで自動的にスリープモードがオンになります。その間のお知らせはミュートになり、メッセージを送った人には、この時間帯はメッセージを受け取っても通知されないことを説明する自動返信が送信されます。
ペアレンタルコントロールで制限を調整
16歳未満の利用者がこうした保護設定を変更するには、Instagramのペアレンタルコントロールを設定し、保護者の承認を得る必要があります。
また、16歳以上であっても保護者が制限をかけたい場合はペアレンタルコントロールをオンにすることで利用可能となり、子供の年齢に関係なく、設定を変更する際には保護者の承認が必要となります。
画像出典：Meta
おわりに
ティーンアカウントを日本でも導入したことをお知らせするMeta社のページに、兵庫県立大学環境人間学部教授 竹内先生の言葉が掲載されており、印象的に感じた一文がありますので以下にご紹介します。
ネットが生活必需品になった今、子どもたちがSNSを安全に利用できる環境を確保することは、交通安全と同じくらい重要な課題です
「ティーンアカウントによって制限されるから大丈夫」と機能任せにするのではなく、利用のルールを決めるために保護者と子供たちがコミュニケーションをとる、ということが安全な利用に繋がる大切さの一つとなりそうですね。
