こんにちは、donutです。
2023年に突入してはや1ヵ月、donutとしては2023年初のブログとなりました。
今年も様々な形で有益な情報を発信していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
さて今回は、Twitterで何かと話題になっている「API」について調査してみたいと思います。
「API」は「アプリケーション・プログラミング・インターフェース
(Application Programming Interface)」の略称です。
主にソフトウェアやプログラム、Webサービスの間を繋ぐインターフェースを指しています。
簡単に言うと、「自社のソフトウェアと外部のソフトウェアのプログラム機能を連携させるための
橋渡し」です。
(例)Amazonや楽天などのショッピングサイトを運営する場合
→商品購入時にクレジットカード会社が提供するAPIを使用することで、
購入客のカード情報が直接カード会社のサーバーへ届けられるので、
情報照会や決済作業をカード会社で代行することができます。
ショッピングサイト内でカード情報を管理する負担やリスクもなく、
購入客にも安心・安全に買い物をする環境を提供することができます。
APIをあらかじめ決められたルールに沿って設定することで、企業や顧客が望んだソフトウェアの
機能を利用することができます。一般的に、ユーザーがインターネット上で何らかのサービスを
利用する際に、APIの存在を意識することはあまりありません。
ですが、その裏ではAPIが幅広く活用されています。
今回テーマとして挙げた「TwitterAPI」をはじめ、一般的に公開されているWebAPIとしては
以下があります。いずれもパソコン・タブレット・スマートフォン向けのサービスや
アプリ開発には欠かせない存在ですね。
・Facebook:アカウント連携、Facebookを利用するInstagramの登録/利用など
・YouTube:動画の効果測定や制御、パフォーマンス向上のための分析機能など
・Google:Gmail、Google Analytics、Googleクラウド、Googleマップなど
・Amazon:最新の商品情報の表示、1日あたりの販売額の推移の把握など
・LINE:LINEログイン機能、LINE決済など
既にネットニュースでご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
去る2月2日にTwitter社よりAPIの有償化に関する声明が発表されました。
TwitterにおけるAPI有償化について、2月9日をもってTwitterAPIへの無料アクセス終了に伴い、
「月額100ドル」で有償化する方針がTwitter社より提示され、大きな話題となっています。
「TwitterAPI」は、ツイートの自動投稿やTwitterのアカウント連携における
ログイン認証など、多くのサービスで利用されている機能です。
TwitterでAPIを利用することで、外部サービスなどがTwitter上にあるデータへ
プログラムレベルでアクセスすることができます。このAPIを使用し、
各企業で多種多様なサービスやソフトウェアが日々開発されています。
◎TwitterAPIの活用例
・対象のツイートを決まった時間帯に自動で投稿するbot(ボット)(※)
(※)一定の処理を自動化するためのアプリケーションやプログラムです。
(例)Tweetdeck(ツイートデック)など
・診断結果などをワンクリックで投稿するWebサービス
(例)性格診断や似ている人診断、仲良し度診断といった診断系コンテンツ
・Twitterアカウント連携を活用したサイト/ソーシャルゲームへのログイン機能
なお、今回の発表に伴い、TwitterでAPIを利用するには有償契約が必要になりますが、
普段通りツイートを行ったり、他ユーザーへのいいねやリツイートなど情報収集を行う分には
特に影響はありません。
Twitter社のCEOでもあるイーロン・マスク氏は、今回のAPI有償化について
以下のツイートを発信しています。
対象のツイートを自動で投稿してくれるbot(ボット)機能ですが、
Twitterにおけるボットの悪用リスクが上がっていることに加え、検証プロセスやAPIの
無償利用を継続した場合、約10万個もの悪質なボットが容易に作成されてしまうことを
有償化の理由として提示しています。
つまり、「APIの有償化を行うことでセキュリティの観点から悪質なボットの排除を強化し、
なおかつ収益も改善すること」を主な目的としています。
ただ、今回のTwitterAPI有償化により、以下の問題が懸念されています。
◎採算が合わないとみなされたサービスの終了による企業への影響
→「現時点で有償のAPIを使用しておらず、ユーザーへ無料提供を続けている
サービス」の場合、有償化した分は必然的にコストとして企業側で負担が
必要になります。さらに、そのコストをサービスを利用するユーザーから
サブスクリプション(継続購入)の形で負担してもらう場合でも、
課金してもらうためのシステムが実装されていなければ、新規で開発/導入を
行う手間が生じてしまいます。
このため、API有償化に伴うコストと天秤にかけ、「採算が合わない」と
判断された場合、残念ながらサービス自体が終了してしまう可能性もあります。
さらに、日本においても地震災害などの情報を提供しているボットアカウントへの影響も
懸念されており、既に更新停止の可能性を示唆するアカウントも複数確認されており、
突然の声明にTwitter上では戸惑いや混乱が続いています。
約300万人以上のフォロワーを擁する地震速報(@earthquake_jp)さんのアカウントより。
更新停止の可能性や個人で開発/運営を行っていることもあり、サーバーの維持費に加え、
年間1200ドル超の負担は困難であることをツイートで表明しています。
なお、Twitter社による詳しい方針は今週中に発表されるとのことでしたが、
現時点で詳細な情報が明らかになっておらず、有償化に伴う影響範囲も未知数な部分があります。
今回は「TwitterAPI」についてご紹介いたしました。
前回のブログでriceさんが投稿されたTwitterアカウント凍結問題に加え、
新たに提示された有償化の対応に追われる企業も少なからず出ているものと考えられます。
API有償化はセキュリティ対策と収益改善の一環ではありますが、この大きな変更によって
Twitter社の収益に繋がる形になるのか否かが今後の運用で注目されそうですね...
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。