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【ご紹介】やる気と作業興奮の関係について

作成者: donut|2025年5月09日

こんにちは、donutです。

ゴールデンウイークもあっという間に過ぎ去り、非日常から日常へと戻ってきました。
そんな時、「なんだか今日は全然やる気が出ない…」といった経験はありませんか?

ゴールデンウイーク後、日常が帰ってくると仕事や勉強、家事などのモチベーションが
なかなか上がらない...という方もいるかと思います。
そんな今回は、「やる気」とそれに付随する「作業興奮」についてご紹介したいと思います。

 

やる気とは

「やる気」とは、「目標や課題に向かって積極的に行動しようとする気持ちや意欲」です。
主に、以下のような要素を含んでおり、複雑な心理状態と言えます。

  • 動機づけ (Motivation)
    →何かをしたい、達成したいという内的なエネルギーです。
     目標設定や欲求・興味などがこれにあたります。

  • 意欲 (Willpower)
    →目標を達成するために努力を続けようとする精神力です。
     困難に立ち向かう力や、誘惑に打ち勝つといった力もこちらに含まれます。

  • 集中力 (Concentration)
    →特定のタスクに意識を向け、持続させる能力です。

  • エネルギー (Energy)
    →行動するための精神的、肉体的な活力です。

  • 楽観性 (Optimism)
    →目標を達成できるという見込みや自信を示します。

「やる気」が出ている状態の場合、自ら進んで行動し、集中力を維持したままタスクを
こなすことができます。
ですが、「やる気がない」状態だと行動を起こすことが億劫になったり、「面倒だな...」と、
すぐに諦めやすくなったりします。

「やる気」は、私達のパフォーマンスや成果に大きく影響するだけでなく、日々の充実感や
幸福感にも深く関わってくるのです。

作業興奮とは

「作業興奮」とは、取り掛かる前はやる気が出ず、気が進まない作業でも、一度始めると集中力が
高まり、作業が徐々に進んでいく心理現象」
です。
ドイツの精神科医であるエミール・クレペリンが「作業興奮」を提唱しています。

例として、以下の経験は作業興奮による効果が見込まれます。

  • 最初は面倒だった部屋の掃除を小さなスペースから始めた結果、だんだん楽しく
    なってきて、最終的に部屋の隅々まで綺麗に掃除することができた。

  • レポート作成になかなか着手できずにいたが、最初の数行だけ書いてみた
    ところ、勢いづいて最後まで書き終えることができた。

 

作業興奮の特徴

個人差はありますが、作業興奮は作業を開始してから約10~15分ほどで起こります。
また「お客様から依頼されていた仕事を無事に終えた」「難しい問題が解けた」等、
何らかの達成感を感じると、脳が「ドーパミン」を分泌します。
このドーパミンが分泌されることで、「もっと取り組みたい」「楽しい」と感じるようになり、
作業に集中できるという好循環が生まれることが考えられます。

やる気を出す方法

ここまで、やる気と作業興奮について触れてきましたが、やる気を出す効果的な方法としては、

「とにかくやる」ことが重要になってきます。

「それができたら苦労しない!」と思う方もいるかもしれませんが、「やる気が出るまで待つ」
のではなく、やる気が出なくとも、「手を動かして行動をする」ことが大切です。

個人の主観も含みますが、やる気を出すための方法について記載したいと思います。

①目標を明確にする・細分化する

  • 具体的な目標を設定
    →「△△の資料を完成させる」ではなく、「〇月〇日までに△△の資料の最初の
     3ページまで完成させる」ように、達成可能な目標を具体的に設定しましょう。

  • 目標の細分化
    →大きすぎる目標にしてしまうと、どこから手を付けていいか分からず、
     やる気が下がる原因になります。目標を細かく分割し、一つずつ順番に
     クリアしていくことで達成感を得やすくなります。
     (例として、ゲームに関してもこちらが該当するかもしれませんね)

②作業に取り掛かりやすくするための工夫を施す

  • 小さな一歩を踏み出す
    →完璧を目指さず、「とりあえず5分だけやってみる」「最初の1行だけ書こう」
     など、ごく小さな目標から始めることで、作業興奮につながりやすくなります。

  • 自分に合ったトリガーを作る
    →特定の行動をすることで「さあ、やろう」という気持ちになるような習慣を
     作ることも良いでしょう。
     (例)作業前にコーヒーや紅茶を飲む、推しアーティストの音楽を聴く、など。

  • 作業環境を整える
    →集中できる静かな場所を選んだり、必要なものをすぐに取り出せるよう
     適宜整理整頓を行うことで、スムーズに作業に取り掛かれます。

③モチベーションを維持する

  • ご褒美を設定する
    →ある程度目標を達成したら、自分にご褒美を与えてみましょう。
     好きなお菓子を1つ食べる、といった小さなことでも良いので、
     楽しみがあるとモチベーションを維持しやすくなります。

  • 仲間と協力する、共有する
    →可能であれば、同じ目標を持つ仲間と励まし合ったり、進捗状況を
     共有することで、モチベーションを維持することが期待できます。

  • 成功体験を振り返る
    →過去に目標を達成した時の経験を思い出すことで、「今回もできる」という
     自信につなげることもできます。

④無理をせず、心身の状態を整える

  • 十分な睡眠をとる
    →睡眠不足になると、集中力や意欲を低下してしまうため、できる限り
     質の高い睡眠を確保しましょう。

  • バランスの取れた食事
    →栄養バランスが偏った食事は、心身のエネルギー不足にもつながります。
     健康的な食事を心がけましょう。

  • 適度な運動
    →運動はストレス解消になり、心身のリフレッシュにつながります。
     ウォーキングなどの軽い運動でも良いので、習慣にしてみましょう。

  • リラックスする時間を作る
    →休憩時間を設けたり、趣味の時間を持つなど、心身をリラックスさせる時間も
     大切です。

⑤マインドを変えてみる

  • 完璧主義を手放す
    →最初から完璧を目指すと、ハードルが上がってしまい、行動に移せないことが
     あります。「まずはやってみる」という意識を持つことが大切です。

  • 失敗を恐れない
    →「失敗は新たな発見であり、学びの機会でもある」と捉え、次に活かせるように
     考えながら取り組む
    ことが大切です。

 


今回はやる気と作業興奮の関係性についてご紹介しました。

「やる気」が起点となり、「作業興奮」がその勢いを増幅させる。
この二つを理解し、意識することで、より効率的に物事を進めることができるようになります。

「やる気が出ない…」と感じる時でも、まずは小さな一歩を踏み出すことで、思いがけない作業興奮が後押ししてくれるかもしれませんね。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。